今回は、箏の弦のお話です♪
箏の弦は13本張ってあり、
弾く人の向こう側から
手前にそれぞれ
一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、
斗(と)、為(い)、巾(きん)
と呼びます。
雅楽で使われている箏と
同じものを使っておりますので
当初は雅楽の楽箏と同じ様に
仁(じん)、知(ち)、礼(れい)、義(ぎ)、
信(しん)、文(ぶん)、武(ぶ)、
翡(ひ)、蘭(らん)、商(しょう)、
斗(と)、為(い)、巾(きん)
と呼んでいたとのこと。
現在の斗、為、巾と弦を呼ぶのは
その名残なのです☆
また、古くは箏自身のことを
「仁智(じんち)」と呼んでいたこともあり、
平安末期の藤原師長(ふじわらもろなが 1138~1192)は
『仁智要録』という箏の
楽譜集を編纂しています。
例えば…
第2回のコラムで触れました
「平調子」という調子に
調弦いたしまして~
皆さまのお馴染みの
『さくら』を楽譜を見ながら弾く時には、
七七八 七七八
さくら さくら
七八九八 七八七六
のやまも さと-も
五四五六 五五四三
みわたす かぎ-り
七八九八 七八七六
かすみか くも-か
五四五六 五五四三
あさひに にお-う
七七八 七七八
さくら さくら
五六八七六五
はなざ-かり
と楽譜に書かれているのです。
この歌詞、↑は、
江戸時代からあった古謡の方の歌詞です☆
明治21年に、箏曲として、編詞・編曲されて、
こちらの歌詞になりました
↓
さくら さくら
やよいの空は
見渡すかぎり
霞か雲か
匂いぞ出ずる
いざや いざや
見にゆかん
平調子は陰音階が特徴なのですが、
皆さまがご存知の曲で
それがよく表れている曲だなぁ…
と感じるのは
土井晩翠 作詞
滝廉太郎 作曲
『荒城の月』
♪春高楼の花の宴~
(はるこうろうの はなのえん~)
哀愁ただよう歌詞と
短調の曲が 胸に響きます……
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