箏曲『秋の言葉』をご紹介いたします♪
「あきのことのは」と読みます…
明治時代に作られました♪
「秋」と名がついた曲の中で
名曲とされています
虫の声を想像しながら
歌詞を堪能していただけると嬉しいです~
『秋の言葉』
西山徳茂都(にしやまとくもいち)作曲
♪散りそむる 桐の一葉におのづから
袂涼しく朝夕は 野辺の千草におく露の
つゆの情(なさけ)を
身にしるや
たれ松虫の音をたてて、
いとどやさしき鈴虫の、
声にひかれて もののふが
歩(あゆ)ます 駒のくつわ虫
哀れはおなじ 片里の
いぶせき賤が伏家にも
つづれさせてふ きりぎりす
機織る虫の声々に
合す拍子の遠砧
面白や 暮れゆくままの大空に
くまなき月の影清き
今宵ぞ秋の最中(もなか)とは
いにしへ人の言の葉を
今につたへて
敷島の 道の しをり と 残しける
桐の葉が落ちて秋が来たことを知りました…
から歌詞が始まり
松虫、鈴虫、くつわ虫、きりぎりす
と、よく知る虫の名前が登場いたします♪
平家物語の小督の局を訪ねた
仲国が嵯峨野の虫の声に
ひかれた想い
を背景に歌詞が連ねてあるともいわれております。
遠砧…「遠くに聞こえる砧の音」
とあります☆
砧とは洗濯を川沿いでする時に、
布を木や石の上で槌で叩く時の音のことで
箏では「チンリンチンリン」を繰り返して伴奏するのです
この曲は箏と箏で合奏するのですが、
チンリンチンリン…と砧を表す伴奏と
虫の音を表現するメロディ-とを和していて
秋の情景を感じます~
歌詞の最後は
「今宵ぞ秋の最中」
→「水の面に 照る月なみを 数ふれば
今宵ぞ 秋の最中なりける」
という
源順(みなもとのしたごう)の歌にふれ、
「この歌を現在に至るまで伝えて
和歌の道の案内、手引きとして残しているのであるよ」
で結んでいます。
この歌は~
皆様おなじみの和菓子の名前の由来となった歌ですo(^-^)o
江戸時代、
月の宴に出た白くて丸い餅菓子を食べている時に
この和歌が話題となり
「最中」となりました(*^_^*)